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2006年11月掲載

ボランティア教育

提言42 ~心の教育にひとつのヒント~ 元相模原市議会議員
本間 俊三

 安倍政権が発足して1ヵ月過ぎたが、その間機敏な外交や補選での勝利で順調な出だしとなった。また、教育改革にも強い意欲を示していて、さまざまな政策を打ち出しつつある。
 確かに今、学校教育をはじめとする子供を取り巻く環境は多くの課題を抱えている。その結果が学級崩壊であり学力低下・クラス内でのいじめなどとなって現れ、その影響は学校内に留まらず、社会での様々な事件や犯罪ともなる。公教育を立て直さなければならないなどの議論は早くからあったが、なかなか手をつけられなかった。やっとここにきて教育基本法を見直す環境が整ってきたようだ。
 ここでは、教育基本法を取り上げるつもりはなく、教育論議の中で時々出てくるボランティア活動の必修化について考えてみた。そもそもボランティアには、自発的要素と貢献する気持ちが原点にある。だから授業で必修だからと強制されて、果たして真のボランティアなのか疑問も残る。

「次回も参加したい」
 しかし、興味深いデータもある。ある高等専門学校でのボランティアの意識調査の結果だ。ボランティアをする前は「したくない」、または「まったく興味がない」という答えが76パーセントと大半が否定的であったものが、ボランティアを体験して、「次回も参加したい」と積極的に肯定したものが56パーセントに逆転したという。さらに、感想として「大変良かった」と答えたものが87パーセントで、ボランティアは「良くなかった」と答えた人は1人もいなかった。
 中学・高校の多感な時期に、地域社会や広く社会に貢献し 「ありがとう