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2004年2月掲載 地元合意
提言9 ~上鶴間本町の新住居表示~ 元相模原市議会議員
本間 俊三
●上鶴間の新住居表示
 相模原市の「南の玄関口」相模大野周辺には、信じがたい事ですが旧番地が残っていた。それが、いよいよ2月1日から新しい住居表示でスタートし、「上鶴間本町」となる。

●長い道のり
 地域住民の要望もあって、上鶴間地区住居表示連絡協議会が発足したのは7年前でした。住居表示に関する法律や進め方の勉強会などを行いながら、町名はこの地区で古くから使われている中和田・谷口の名称を使うことで合意された。しかし町界のことで合意に至らず、協議会は長い間中断していた。

●地域住民の合意が条件
 住居表示の実施については地域住民の合意が条件であった。伝統ある地名を使うことを誰もが望んだが、町界での合意は、誰の目から見ても不可能と思えた。

●目の黒いうちに実現?
 地元合意がなされない以上、前へ進まない事を知った地域の長老は、自分たちの代では実現しないと自嘲気味に言う者もいた。解決策として残された道は、1つしか無かった。それは、「一度決めた伝統的名称の使用に拘らない」ことであり、私は地元の説得に当たった。地域の長老は自ら言い出さないが、そのような意向に変わりつつあることを感じとれた。

●落としどころ
 地域住民の合意点がここにあることを市当局に進言し、その後はトントン拍子に、町名は上鶴間本町で合意できた。

 この事例は、どちらからも言い出せないところに合意点が潜んでいたものであったが、円満な地元合意の基は、何といっても地域住民の叡智と悲願であった。
【新しい住居表示】

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