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【概 要】
国道16号線沿いにある相模原南警察署の対面(西側)一帯に広がる森は、通称こもれびの森と呼ばれており、「近郊緑地特別保全地区」に指定され、神奈川県が管理しておりました。
「神奈川県屋外広告物条例」では、いわゆる野立て看板設置は違法であるにも係わらず、この地帯は野放し状態になってました。(右の写真参照)
これは、1997年当時市議会議員であった本間が看板の違法性に気付き、県や市に働きかけ、緑豊かな美しい森を広告業者から市民みんなの手に取り戻すまでの活動レポートです。 |
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【撤去の困難性】 野立て看板には多くの権利関係があります。
まず地権者がいて、構造物を建てその権利を持つ者、広告面製作者、スポンサー等々が様々な形で権利を有しています。
また、又貸しの横行が問題を更に複雑化して、撤去にはかなりの困難が予想されました。
【撤去活動の序章】
1997年5月、まず私は弊社(ホンマ電機)の機関紙「パワー」の紙上で提言し、これらの看板が違法であることを訴えました。
これにより多くの市民の皆さんは、初めてこの看板が違法であることを知りました。
次に県土木事務所に向かい、県条例の適用(即ち撤去)を強く迫りましたが、その対応は全く鈍いものでした。このことが長い間の違法放置につながったのだと判断できました。
【相模原市への働きかけ】
県の管理下にありながら県が対応してくれませんので、他の手段を考えました。
管轄外とはいえ実際に看板が立っているのは相模原市ですから、私は市の担当部署への働きかけをし、また、市議会で取り上げることを要求しました。
これにより、その後相模原市はこの問題に真剣に取り組むことになりました。
【提言と市の反応】
私は相模原市の担当部署に対し、違法看板撲滅の早道は「スポンサーの撤退」であることを出張し、当該広告物が条例違反であることをスポンサーに伝えることを提言しました。
これを受けた市は「広告主のリストアップ」及び「広告主への通告」を実行することになりました。
2001年12月の市議会本会議において、私が市に対し、この問題に対する考え方や進行状況を質した時には、違法看板は徐々にその姿を消し始めていました。
また、数年後に相模原市が中核都市へ移行することになったのが、この問題解決に強い追い風となりました。 2003年4月の移行に伴い、2000項目に及ぶ事務事業が県から市に移管されましたが、この中で「屋外広告物」に関する事務だけが「相模原市屋外広告物条例」として制定されました。
そして違法看板の管理が県から市に移行したことが、問題解決をスムーズにしました。
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【全面撤去】
こうして、私の主張が通り、2001年秋から徐々に始められた違法看板の撤去は、2003年秋には完全に終了し、こもれびの森はその美しい景観を取り戻しました。
その後、数年経ても美しさが保たれています。(右の写真参照) |
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2004年4月現在 |
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2006年9月現在 |
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【なぜ新たに看板が立たないのか?】
通常このような問題は、「通告→撤去→新たな看板の設置」といういたちごっこを繰り返すものです。
しかし、ここではその様な現象はありません。それは何故なのでしょうか?
それは、ここに「小さな小さな告知板」が設置されているからなのです。(右の写真参照)
この告知板があることでスポンサーが付かなくなり、また一般市民の皆さんが監視役になっているからなのだと確信しています。 |
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当該地域に設置された告知板 |
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この小さな告知板が絶大な効果を生む(写真クリックで拡大) |
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提言11「小さな小さな告知板」 |
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