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2006年10月掲載

再チャレンジと格差

提言41 ~安倍政権誕生~ 元相模原市議会議員
本間 俊三

 9月26日国会は、首班指名を行い自由民主党総裁安倍晋三が第90代首相に指名された。

 安倍首相は国会で、美しい国日本として新たな国づくりの必要性を訴えた。その中で集団的自衛権の解釈、教育改革、などに及んだが、「活力とチャンス、やさしさにあふれた国にしたい」と述べたことが印象に残った。
 これは、安倍氏の政策提言中「自由と規律でオープンな経済社会」の具体例の一つとして述べている。誰もがチャレンジ・再チャレンジできる社会の実現である。努力するものが報われる社会、勝ち組・負け組みが固定化してしまわない社会である。
 これに対し、野党民主党は、格差のない社会を訴えている。格差のない社会とはどんな社会だろう。共産主義国家を連想してしまう。

 格差は競うから生まれるのであって競うことをやめれば確かに格差は出来ない。幼稚園の運動会によく見られる、ゴール前でいったん止まり、並んでゴールする仲良しゴールである。幼稚園はそれでいい。
 戦後日本の発展は、先進国に追いつき追い越せと国中ががんばったからでないだろうか。少なくとも経済では日本は世界のトップに立った。それまでは国内格差は小さくみんなが豊かであった。
 発展の影で取り残される人々が現れ、格差はそのころから出始めた。政治がこれから取り組まなければならないのはこの点である。

 もう一度やり直しの利く社会、取り残された人々に暖かい手を差し伸べる社会。福祉だけでなく優しさを教える教育も大事である。豊かになった日本なら出来る。それをリードするのは政治であり、実現したとき日本は世界から憧れと尊敬で見られ、国民も日本を誇りに思うであろう。


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