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2005年4月掲載 今日的義勇兵
提言23 ~「今なぜボランティアなの?」に答えて~ 元相模原市議会議員
本間 俊三

ご近所の底力
 NHKの人気番組に『難問解決 ご近所の底力』(木曜21:15)がある。困難な地域の課題を近所のみなさんの知恵と協力で解決してゆく番組で、楽しく参考になる。不法駐車の悩みを解決した話、違法ビラや落書きを街から追放した話など印象に深い。
 近年、警察や市役所に対処をお願いしてもなかなか解決しない課題が増えている。増えているというより、行政がそこまで手が回らなくなっていることなのかもしれない。
 そこで各自治体は住民パワーに目をつけた。相模原市は「みんなで担うまちづくり」と、市民とのパートナーシップを掲げている。同じ目的に向かってそれぞれが役割を分担しながら協動することを目指している。この背景には市民のよりよい地域社会づくりへの要求、NPO促進法の施行、地方分権の推進など様々な社会情勢の変化がある。
 つまり行政能力には限界があるのに、市民の住み良い地域作りについての要望はとどまるところがないのである。

現代版義勇兵
 今日的ボランティアの意味は「自発的に奉仕を行う篤志家」かもしれないが、実は「自警団」・「義勇兵」がその語源といわれる。1647年イギリスで街の治安を守るために結成されたのがその始まりだそう。
 住み良い地域作りという目標に向けて、課題や要望を整理し、みんなで検討すると解決策も見えてくる。課題解決に向けて汗をかく彼らこそ現代版「自警団」であり「義勇兵」と言って良いかもしれない。

【ボランティアに参加する若者たち】
【ボランティア活動にも必要な訓練】

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